三度の飯より飯が好き、それから少し映画が好きです。
あらゆるWEBサイトの離脱率はトップページで8割だという解説を見ました。逆に言えばそのサイトの第一印象さえ良ければ見てもらえることに繋がるのではないかと思います。デザインを扱う我々にとって一目見て引き込まれる映画のポスターやチラシはとても参考になるのではないでしょうか。
テーマをどうするか考えてみましたら、昨今の新種ウイルスパンデミックや異常気象、各国の露呈した過酷な情勢や新しい生活様式を受け、「もしかしてもう終末?それとも管理社会の始まり?」と古傷の中二病痕が疼き始めたことに気付きました。不謹慎ながら少し高揚しております。
そこで今回は来たるドゥームズ・デーに向けて大好きな(カラフルでカワイイ)ディストピア映画をちょっとだけ集めてみました。
時計じかけのオレンジ(A Clockwork Orange)
1971年公開。
遥か昔遠い銀河のJKだった時分に、みんなやりましたよね、つけまつ毛で一発芸。
私は今でもやります。相変わらず誰にもウケません。
60年代70年代を象徴するような色使いや「A」から飛び出すアレックスがとても目を引きます。「A Clockwork Orange」と主人公「Alex」をかけているのだと思われます。好きです。作中ももちろんサイケな衣装や色使いがたくさん出てくるので絵だけでも楽しめます。
ソイレント・グリーン(SOYLENT GREEN)
1973年公開。
この作品の舞台は2022年なのであと2年です。人口爆発による環境破壊やスラム化を描いています。元になった小説のタイトルが「人間がいっぱい」なのです。作中もポスターも人間がいっぱいですね。
ポスター版のタイトルロゴがレトロライクでとても好きです。
安全安心の象徴色として使用される「緑色」がポイントです。ちなみに私は初見当時10代でしたが、案の定吐きました。
ブレードランナー/ブレードランナー2049(BLADE RUNNER/BLADE RUNNER2049)
1982年/2017年公開。
ブレードランナーといえばやはり色使いがとてもカワイイです。みんな大好き雨とネオン。
ネオンと怪しい漢字はよく合います。2019年2020年が時代設定と言われてますのでちょうど今ですね。アンドロイドやレプリカントはいませんがトーキョーの夜の街はブレードランナーの舞台にピッタリではないかなと思います。遠くから見ても「ブレードランナーだな」とわかるほどの抜群なコントラストが好きです。
未来世紀ブラジル(Brazil)
1985年公開。
紺色のパーカーをかぶってぎゅっと絞ってリュックを背負ってロバート・デ・ニーロ扮するタトルのモノマネはやはりみんなやりますよね。
一見すると曖昧模糊たる絵に見えますが、主人公サムの夢を表すこの絵は見終わったあとだとラストの物悲し〜〜感じを思い出して何故か泣けてきます。
やはりこちらもネオンカラーのピンクが印象的です。作中ではあまりピンクの印象はありませんが。
不思議惑星キン・ザ・ザ(Кин-дза-дза!)
1986年公開。
原題は「Кин-дза-дза!」
キリル文字即カワイイですね。
ロシアがスターウォーズに対抗して作ったと言われる映画だそうですが、見た後は鼻に鈴をつけてマッチを血眼で探してクー!とかキュー!とか言いたくなりますね。友人と2時間くらいやったことがあります。
このポスターの好きなところは「一発でカルトムービーだ!!!!」と大声で叫びたくなるところです。日本版DVDパッケージの安っぽいところ、リマスター版DVDのタイトルフォントが非常に可愛いところがとても良いですね。