【ハロウィン】モンスターのデザイン【ケルト】

のもと
のもと

ハロウィンが近いということで、ハロウィンに出てくるお化けのデザインについて、元はどこから来たのかをご紹介します。
吸血鬼やフランケンシュタインなどの創作物のモンスターは、割と最近になってから取り入れられているため、もうちょっとステレオタイプになっているものに限定してみます。

ジャック・オー・ランタン

ハロウィンに出てくるのでこちらは日本でもおなじみのカボチャの頭のあれです。
本来はジャックという男が「かぶ」をくりぬいて鬼火をともしたのが原型だそうです。
鬼火というのは、ウィル・オー・ザ・ウィスプというやつですね。世界各地の伝承に出てくる火の玉です。
日本では、人魂とか狐火とかいいますね。青白くふわふわ浮かぶ火球です。
アメリカでのハロウィンの習慣は、ブリテン島からの移民から19世紀には広まってきたそうですが、カブはアメリカではあまりなじみが無く、カボチャでランタンを作るようになったようです。
というか元々のデザインはかなり怖いです。

Traditional Irish halloween Jack-o'-lantern

ハロウィンは元々ケルト人のドルイド信仰の文化ですが、本場のスコットランドではカブを使ったランタンを今でも使うそうです。

ゴースト

Yoshitoshi Ogiku

お化けというか、そのもの幽霊です。
日本の幽霊はいわゆる足が無いというデザインが定番になっていたりします。
これは四谷怪談が一番最初だと言われているそうです。
ハロウィンの仮装でも良く出てくる、シーツをかぶったような幽霊のデザインはどこから来ているのでしょう。
どうも遺体を埋葬時に白い布でくるんだところからきているそうです。
また、ヨーロッパの伝説では「白い貴婦人」という白い服を着た女の幽霊が古城などに現れるというのがあります。
日本では白い死装束のまま生者の前に現れる幽霊が古典的です。
古今東西、何故か幽霊は白い服を着たデザインが多いというのは面白いですね。

魔女

Francisco de Goya y Lucientes - Witches' Sabbath - WGA10007

古いヨーロッパに出てくる魔女狩りの魔女です。
デザインとしてはとんがり帽子で黒いマントとホウキを持っています。
ホウキについては、魔女は幻覚作用のある薬をよく使っていて、ホウキの柄に塗った上でまたがって、文字通りぶっ飛んでいたとか。また、割と象徴的なものとして古くからホウキを持っているイメージだったようです。
男性の魔法使いのイメージデザインは、北欧神話のオーディンが原型かも知れません。
つばの広い帽子と黒いローブを着ていて、白いヒゲを生やしています。どこかの魔法学校の校長先生に似ています。

Georg von Rosen - Oden som vandringsman, 1886 (Odin, the Wanderer)

コウモリや黒猫

これはモンスターというよりも、実際の動物ですが。
ハロウィンのモチーフとしてよく使われるデザイン要素ですね。
コウモリは夜に活動するため、魔の象徴だったのでしょう。悪魔の羽もコウモリのイメージがあります。
黒猫は、魔女の使い魔として古いお話によく出てきます。

悪魔

Baphomet

ケルトのお祭りなのに、いつのまにかキリスト教の悪魔も登場してきています。
典型的な悪魔の姿形としては、山羊のような角とコウモリのような翼と矢印のような尻尾を持っています。
子どもの仮装でよく見る赤い悪魔はどこから来たのだろうと思っていましたが、恐らくメフィストフェレスではないでしょうか。
メフィストはファウスト伝説に出てくる有名な悪魔です。イラストではちょっと滑稽に見えますね。

Keppler-Conkling-Mephistopheles

ガイコツ

特に頭蓋骨のイメージをモチーフに使われることが多いですが、全身骸骨の怪物もイメージとして使われています。いわゆるスケルトンと言われる怪物でしょう。
古くは亡霊騎士などで白骨の馬にのって戦場に現れるという伝説があり、大航海時代だと幽霊船の白骨の搭乗員がカットラスを持って襲ってくるなんていうお話も。
恐らく、死者が帰ってくるという意味で使われるモチーフだと思いますが、メキシコの死者の日という日本のお盆に近い、魂が戻ってくるとされる日があり、この習慣のルーツはハロウィンと同じと言われています。
上記の写真はディズニーシーでハロウィンシーズンに撮った写真ですが、死者の日をモチーフにしたオーナメントだと思います。ラテンアメリカ風なエリアがたしかありましたね。

まとめ

デザインの色について言及しませんでしたが、言わずもがな、オレンジと黒がメインでしょうか。
最近ではパープルも入っていますね。オレンジは秋のお祭りであるのとカボチャのオレンジが元だと思います。
黒は夜のイメージですね。
今のハロウィンモンスターは子ども向けということもあって、キュートなものが多いですが、大昔のハロウィン仮装の写真を見るとかなりグロテスクで本気で怖がらせに来ている感がありました…。家に来たら結構ビビります。
ではまた、よいハロウィンを。

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