こんにちは。のもとです。
お客に限らず、相手に何かを伝える時に、どうすれば動かせるのか。
といったお話です。
これを踏まえてみると、漫才や落語など、人前で話をする商売の人はこれに近いことをやっていますね。
ゴールデンサークル理論
何番煎じか分かりませんが、TEDでのとあるプレゼンのご紹介をしたいと思います。
TEDのプレゼンはすごく好きなのですが、今回はゴールデンサークル理論というやつです。
「優れたリーダーはどうやって行動を促すのか」
サイモンさんによると、appleやキング牧師のようにすぐれたリーダーシップのある人や組織は、考え方の順序が逆になっているそうです。
ポイントは3分ぐらいからです。
日本語の字幕もあります。
どうしてそうするのか?を先に話す
このサークルの中心から外側に向かって
なぜ、どうやって、なにを。という順番になると人の心を動かすことが出来るそうです。
また、「なぜ」の部分が欠落して説明している売り文句が多いのだとか。
なぜが欠落した順番
それでは、よくある順番を見て見ましょう。サイモンさんのプレゼンではアップル風の売り文句を例にしていました。
図にするとこんな感じです。
What:素晴らしいコンピュータを作りました。
How:美しくデザインされ、簡単に使えて、使いやすいです。
Why:なし
概ねこのような順番で製品やサービスなどを訴求していることが多いですね。
これがWhyを入れてサークルの中心から外へ向かうと
これを、なぜそうするのか。という理由から説明するとこんな感じになります。
Why なぜ?
我々は、今の世界を変えると信じて全てを行っています。
違う考え方に意味があることを信じています。
How どのようなもの?
世界を変える手段として、それは美しくデザインされ、簡単に使えて、使いやすい製品です。
What 何を?
こうして素晴らしいコンピュータを作りました。
こうして見ると、心に響きやすい説明になっていますね。
脳に響く
なぜそうするのかが抜けた場合は、やっぱりどこか足りない感じがします。
このお話によると、この順番は、どうやら脳の構造の順番と同じなのだそうです。
なぜというのを司る脳の部分は、内側にあって、行動を決定する部分。
ここは、言葉では無く「感」の部分のため、全然理性的ではないのだそうです。
要するに脳に響くっていうことなのでしょう。
ところで、TEDのプレゼンを見ていると、気がつくことがあります。
みなさん、割とスライド資料を使わないで説明することが多いです。実際の写真やリサーチデータなどはともかく、いわゆるプレゼン資料というものがないです。
また、英語圏特有のウィットに富んだジョークというものも交える方が多いです。それも感情的な言葉で。
例えば否定する場合、「つまらない」「ばかばかしい」という個人的な感情の言葉でジョークを言っていたりします。
これも恐らく同じ事なのでは無いでしょうか。
まとめ
キング牧師は、I have a dreamから演説が始まっていました。
私には夢がある。
結論から先に文章を並べるのが英語の特徴なのですが、それに加えて「なぜなのか」をまず先に言うというのは、印象が大分変わると思います。
冒頭でも言及した落語だと、たとえば有名な「饅頭怖い」など。「なぜなのか」は「怖いから」。
好きだから、面白いから、などの理屈抜きの「感情」から説明し始めると相手に響きやすい言葉になるというお話でした。